現代のSNSトラブルをリアルに描いた『白ゆき姫殺人事件』。本記事ではネタバレなしで、あらすじとおすすめポイント、さらにはトリビアも交えて紹介します!
作品紹介
【美人OLを殺したのは一体誰だ。。湊かなえが描く現代ミステリー】
あらすじ
引用元:シネマトゥデイ人里離れた山中で10か所以上を刺され、焼かれた死体が発見される。殺害されたのは典子(菜々緒)で、容疑者は化粧品会社のOL城野美姫(井上真央)。テレビディレクターの赤星雄治(綾野剛)は、美姫の同僚、家族、幼なじみなどに取材。典子が美姫の同期入社で、美人で評判だった一方、美姫は地味で目立たない存在だったことが報道され……。
おすすめポイント
湊かなえの原作をもとにした本作は、現代のSNSやトラブル、炎上にフォーカスを当てたミステリーサスペンスです映画です。
SNSという拡散力のあるツールの恐ろしさが描かれています。
出演者
本作の容疑者を演じたのは『八日目の蝉』や『花より男子』の井上真央。被害者を『エイプリルフールズ』の菜々緒。事件を取材するテレビディレクターを『日本一悪い奴ら』や『新宿スワン』綾野剛が演じています。
他にも金子ノブアキや染谷将太、貫地谷しほりなど実力のある俳優が出演しています。
中でも、主演である井上真央の地味な役柄は話題を呼びました。
女優さんであるにも関わらず、あたかも一般人かのように陰が薄い役柄を見事に演じきっています。
そんな彼女はなぜ同僚を殺すに至ったのか、第三者が憶測によって語っていくミステリー作品になっています。

リアルなSNSを描いている
『白ゆき姫殺人事件』ではSNSが頻繁に登場し、作品に上手く溶け込んでいます。
その中でも、特にTwitterの使い方が上手なんです。
なんてことないツイートが、どんどん拡散されることで事実が湾曲されていく過程はリアリティーのある怖さがあります。
そこまでのリアリティがあるのも、本作にはTwitterが全面協力をしているからです。

曖昧な人の記憶
本作は3部構成になっていて、最初では事件自体を扱い、次にはテレビ局のディレクターが独自に容疑者の周辺の人々にインタビューを行い、最後にオチがくる構成になっています。
テレビ局のディレクターが独自に容疑者の周囲の人に取材をする場面ですが、同じ質問でも人によっても回想内のセリフや行動が違い、人間の記憶の曖昧が表現されています。
その人間曖昧さに基づいてワイドショーが製作され、更に多くのの憶測が飛び交うようになっていきます。

『白ゆき姫殺人事件』は事件そのものの解決するミステリーというよりも、容疑者の人間性を解き明かしていくストーリーになっています。
この映画の面白いところは、容疑者本人が終盤になるまで登場しないということです。
どんでん返しという点では、物凄く衝撃を受けるほどではないのですが、そこまでの二転三転する構成がとても面白い映画です!
現代社会でSNS活用している人には特に見て欲しい、考えさせられる一作です!
こんな人におすすめ
・現代ミステリーを楽しみたい人
・SNSの闇を描いた作品が観たい人
こんな人には不向き
・王道のミステリー映画が観たい人
・後味の悪い作品が苦手な人