監督 | |
---|---|
脚本 | |
出演 |
超ナルシスト殺人鬼が暴れる映画『アメリカン・サイコ』。本記事ではネタバレなしで、あらすじとおすすめポイント、さらにはトリビアも交えて紹介します!
作品紹介
【殺人鬼はウォール街にいる。】
あらすじ
80年代のニューヨーク。27歳のハンサムなヤッピー、パトリック・ベイトマンは一流企業の副社長。高級マンションに住み、美しい婚約者もいる彼は一見誰もが羨む生活を送っていた。しかし、彼の心の中には深い闇が広がっており、突如襲う衝動に突き動かされ、夜の街をさまよいホームレスや娼婦を殺害していたのだった……。
おすすめポイント
本作は1980年代のバブルに浮かれるアメリカを描いた作品です。
主演を勤めたのは、『マシニスト』や『プレステージ』で役によって印象が変わるクリスチャン・ベールです。
他にも『スパイダーマン』の悪役や『プラトーン』のウィレム・デフォー、『スーサイド・スクワッド』のジョーカーや『ファイト・クラブ』で知られるジャレッド・レトーが出演しています。

本作の魅力はクリスチャン・ベールの怪演!
クリスチャン・ペールが暴れまわる映画です。
とにかく、クリスチャン・ベールの演技が凄いので、それだけでも観る価値のある映画だと思います。
主人公のパトリックは投資会社の副社長を務め、ルックスも完璧。社会的成功とルックスを持つエリートのパトリックは、一見すると理想の男性です。
しかし、そんなパトリックはいわゆるサイコパスです。常に自分のことしか考えておらず、究極のナルシストで、息を吐くように嘘をつく最低男です。
名刺やスーツなどの外面だけは一丁前ですが中身が空っぽで、自分のプライドを保つ為に、彼は徐々に「殺人衝動」に狩られる様になります。
ストーリーとしてはわかりにくい部分があったりするので、観る人を選ぶ映画だとは思いますが、クリスチャン・ベールの鍛え抜かれた肉体美と本物のサイコパスにしか見えない演技力だけでも楽しめる映画です!

そこまでグロテスクではない
『アメリカン・サイコ』のポスターなどから連想すると、かなりグロテスクだと思うかもしれませんが、意外とそんなことはありません。
血などは登場しますが、傷口なのどのリアルな描写はされていなので、グロテスクな映画をあまり好まない人でも比較的観やすい映画です。
ブラックコメディ??
本作は、ただのサイコパス映画ではありません。社会風刺をしているブラックコメディだと思って観た方が楽しめる作品だと思います。
パトリックは自分と同じ、高学歴で高収入の友達に囲まれています。その中でも一番になりたいと考えている彼は、本当に些細なことでも負けたくないと考え、毎日頭を悩ませています。
そんなエリート社会で、些細なことでも競い合う姿は、もはや滑稽だと思える場面があります。
『アメリカンサイコ 』では、そんなプライドの塊のような男が、日々何を考えて生きてるのか覗くことができます。

現代社会の“世間の無関心さ”がテーマ
2019年公開の大ヒット映画『ジョーカー』と『アメリカン・サイコ』にはいくつもの共通点が指摘されています。
その中でも大きな共通点は”世間の無関心さ“です。
どちらの映画でも、他者に興味のない自己中心的で他人に関心を持たない世間がテーマになっています。
『アメリカン・サイコ』は80年代のアメリカを舞台にした映画ではあるものの、そのテーマは現代社会にも通じています。SNSではフォロワーやいいねの数で他人と比較する事が当たり前で、いわゆる”インスタ映え”のためだけに尽力する人々にも共通する作品になっています。
トリビア
・撮影期間中にクリスチャン・ベイルは、彼の演じたパトリック・ベイトマンが語る朝の日課をおこなっていた。
・映画の台詞の大部分はブレット・イーストン・エリスの小説から一字一句引用している。
・本作の撮影中、クリスチャン・ベイルはセット外でも常にアメリカ訛りで話していた。そのため、撮影後のパーティーで彼が母国語のウェールズ訛りで話し始めたとき、多くのスタッフは、別の映画のために訛ったのだと思うほど彼をアメリカ人だと思い込んでいた。
こんな人におすすめ
・社会風刺が効いた作品が好きな人
・クリスチャン・ベールの肉体美が見たい人
こんな人には不向き
・グロテスクなシーンが苦手な人
・嫌な男が主人公の話を観たくない人